奥武雄温泉 風の森非日常メニューとしての
卵かけご飯。
卵かけご飯。
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代表 荒川信康さん Nobuyasu Arakawa
武雄市の旅館「風の森」さん。いとう養鶏場メンバーは武雄市内に住んでいるので、
宿泊するきっかけがあまりないのですが、平日でもお客様が多い人気高級旅館として地元でも注目されています。
「二人のためのラブ旅館」という価値をつくり上げ、業界の有名人でもある荒川社長に会いに行きました。
お客様がお食事をされる個室でお話を伺いました。
- あやか
いつもは厨房の方に卵をお届けするだけだったので…本当に素敵な旅館ですね。
- 荒川社長
ありがとうございます。こちらこそ、いとうさんには長くお世話になっています。
私が、家業に入ったのが平成4年だったのですが、その時すでにいとうさんとのお取り引きがありました。まだここ(風の森)はできていなくて、もう一つの旅館「蟹御殿」の方でお付き合いを始めさせていただきました。
- あやか
そうなんですね。蟹御殿でのお取引については私たちも知らないことが多いです。
- 荒川社長
まだ、今のような可愛いパッケージや、個性ある商品がなかった頃でした。ブランディングをされる前です。
- あやか
はい、ブランディングをしたのはここ5年くらいのことです。
- 荒川社長
蟹御殿でお取引していた頃は、正直、旅館としては厳しい時期で。「利は元にあり」ということで、食材に無駄が出ないよう仕入れていました。いとうさんにも「今日は何個お願いします」という風に。ご予約数に合わせてきっちり仕入れさせてもらいましたし、少ない個数でも気持ちよく届けてくださいました。とてもありがたかったです。
その後、どんどん卵の質を上げられ、それに伴い価格も上がったこともあり、お取引先を変えました。
今は、蟹御殿は別の業者さんとお取引していますが、いとうさんには大変な時に助けていただいたという思いがあります。
厨房が選んだのは、
いとうさんの卵でした。
- たいき
風の森さんで弊社との取引が始まったのにはどんな経緯があったんでしょうか。
- 荒川社長
朝食で卵かけご飯を提供しようということになった時、厨房から「それなら卵の質を上げたいです。」との要望があったんです。取引先の選定は現場に任せることにしました。
その後、料理長から「卵はいとう養鶏場さんから仕入れたい。」と。またご縁が繋がったなと思いましたし、料理のプロが選ぶということはやはりいいんだろうなと思いました。
正直、もっと手頃に取引できるところはあるのですが、「風の森」は非日常を提供するというのがコンセプト。お食事に関しては「歓声が上がる」ことを目指していますので、食材の質にもこだわりたいんです。
- あやか
卵かけご飯で選んでいただいたなんて光栄です。
- 荒川社長
レモングラスの卵ということで、個性あるメニューにすることができています。
「風の森」の卵かけご飯
〜社長とサシ飯〜
- あやか
卵かけご飯へのお客様の反応はいかがでしょうか。
- 荒川社長
一言で言えば、いいです!(笑)
まず、白ご飯を鉄鍋でそれぞれのお客様のために炊きあげます。1杯目はおかずと一緒に食べられます。
2杯目に「卵かけご飯でどうぞ」とお勧めすると、まずみなさん食べられます。外食で卵かけご飯がメニューにある場所は少ないですので、新鮮に感じていただけるんですよ。
- たいき
そうですね、どこでも食べられるわけではないですね。
- 荒川社長
先ほどお伝えしたように、風の森は「非日常を提供する」というコンセプトなのですが、卵かけご飯そのものが「非日常」になっていると感じます。私が子どもの頃はもっと日常の中にあったと思います。黄身だけなのか、先に混ぜるのか、後乗せか、そんな話で盛り上がったこともあるくらいなんですよ。
- たいき
卵は日常の食品だと思っている私たちにとっては、新鮮で嬉しいご意見です。
- あやか
非日常の卵メニューとして、今よりもっと卵かけごはんを喜んでいただくには、どんな卵があればいいと思われますか?
- 荒川社長
旅館としては、二黄卵の卵があるとありがたいですね。お客様が喜んでくださるんです。まさに「歓声が上がる料理」です。二人の旅で、朝食に二つ黄身が出てきたら、きっと「そういえば朝食の卵が二つ黄身だったよね」と思い出していただけるのではないかと思うんです。かけがえのない旅の思い出を作るのも私たちのミッションです。
- あやか
そうですね。保育園にも納めさせていただいているのですが、そこでも「子どもたちのお泊まり保育の時にはぜひ双子ちゃんを持ってきて」とおっしゃいました。子どもたちが喜んでくれるそうです。
- たいき
二黄卵は狙って作れるものではないので、商品化しにくいのですが、喜んでいただけるなら是非商品化して納めたいです。自分たちが考えていないことばかりで、参考になります。
- 荒川社長
もう一つ、これは可能なのかわからないのですが…。
卵かけご飯で唯一の難点は、手が汚れることではないかと思います。例えばですが、卵にくっつけてパチンとやればそこだけ殻がくり抜かれ、綺麗に卵を割る商品があればヒットすると思います。
そういう道具があれば、お客様にも使っていただきたいです。
- あやか
ワンランク上のおもてなしを感じますね。どなたも一度は感じたことがある不便ではないかと思います。個人的にも、そういう道具があれば使いたいです。
- 荒川社長
道具といえば・・・もう一つあるんです。卵かけご飯では、白身のプリプリ感が苦手という方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は私もその一人で「黄身だけ載せる派」なんです。
- 荒川社長
そんなお客様に何かできないかなぁと考えていたある日、WBS(ワールドビジネスサテライト)で、たまごかけご飯の卵を綺麗に混ぜられるという道具が紹介されたのを観たんです、もう、すぐに問い合わせて発注したんですよ。それがこちらの「ときここち」という商品です。
ときここち
初めて注文された際、納品も兼ねて製造元の社長夫妻が泊まりに来られたそうです。もともとマシンのパーツを作られてきた工場だったそうで「お客様が喜んでくださるのが目に見えるというのが嬉しくてたまりません」と感激されたそう。
- 荒川社長
簡単に、卵がとろけるように混ざるんですよ。
いとうさんの新鮮な卵ですらも、これで混ぜるとすぐに滑らかになります。こうした道具も提案しながら、より美味しく、楽しく召し上がっていただければと思います。- あやか
こういう道具があれば、より非日常になりますね。卵かけご飯のファンも増えるかもしれません。
- たいき
今日は、社長のお話を聞いて、自分は卵のことしか考えてなかったなと気付かされました。卵の周りにも気を配っていきたいと思います。
- 荒川社長
あらためてお話ができてよかったです。これからも、ごきょうだいで仲良く頑張られてくださいね。
- あやか・たいき
ありがとうございます!
- たいき
今度は仕事ではなく、大切な人と泊まりに行けるよう頑張ります。
- 荒川社長
(笑)。お待ちしてます。